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日本人だけが熱狂している? インドでは不人気なジムニーノマドの真実

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ジムニーノマド

〜インド発・世界へ羽ばたく「ジムニー5ドア」の販売データを読み解く〜

ジムニーノマドはインドで作られていることをご存知の方も多いと思いますが、実はその「インド製ジムニー」が、インド国内ではほとんど売れていないことをご存知でしたか?

インドの自動車専門誌 Autocar Professional が公開した最新の販売データが、なかなか興味深い内容でしたので、日本のジムニーノマドファン向けに紹介します。

累計販売15万台突破! でもその内訳は?

2023年6月にインドで発売されたジムニー5ドア(インド名:Jimny)は、2026年1月末時点で累計158,678台を販売し、15万台の大台を突破しました。

ジムニーノマドを生産するインドのマルチ・スズキ グルガオン工場
ジムニーノマドを生産するインドのマルチ・スズキ グルガオン工場(スズキ公式サイトより)

しかしその内訳を見ると、驚くべき数字が浮かび上がります。

台数割合
輸出(海外向け)127,442台80%
インド国内販売31,236台20%
合計158,678台100%

そう、販売台数の実に80%が輸出なのです。インドで生産されながら、インド国内ではほとんど売れていないという、なんとも逆説的な状況です。

インド国内では”ビリから2番目”の不人気車

インド国内での販売状況は、さらに厳しい現実を示しています。

2025年4月〜2026年1月の10ヶ月間(インドの会計年度FY2026前半)において、ジムニーの国内販売台数はわずか5,487台。前年同期(8,094台)と比べると、なんと前年比32%減という大幅な落ち込みです。

MULTI SUZUKI NEXAにはジムニーの姿はない
MULTI SUZUKI NEXAにはジムニーの姿はない(MARUTI SUZUKI NEXA BHOOR店のサイトより)

マルチ・スズキ(スズキのインド法人)が販売する17車種の乗用車ラインナップの中で、ジムニーは下から2番目の販売台数。同社の国内販売総数1,495,910台に対して、ジムニーのシェアはわずか0.36%という状況です。

日本でジムニーが超プレミアムな存在として扱われ、納車まで数年待ちになることもあるのとは、まったく対照的な光景と言えるでしょう。

輸出は絶好調! 日本が最大の輸出先に

一方、輸出は絶好調です。

同じ10ヶ月間の輸出台数は57,269台で、前年同期比41%増という急成長ぶり。マルチ・スズキの輸出ラインナップでは、フロンクスに次ぐ第2位の輸出車種となっています。

インドから世界に輸出されれジムニー5ドア(ジムニーノマド)
インドから世界に輸出されれジムニー5ドア/ジムニーノマド (MULTI SUZUKI 公式サイトより)

この輸出急増を牽引したのが、ほかでもない日本市場です。

2025年1月30日、スズキ自動車が日本向けモデルとして「ジムニーノマド」を発表(同年4月3日発売)。この発表からわずか4日間で予約が5万台を超え、スズキは一時受注を停止するという異例の事態となりました。

この爆発的な需要により、日本はマルチ・スズキにとって第2位の輸出先に急浮上し、ジムニーに限っては最大の輸出先となっています(2位以降はメキシコ、オーストラリア、南アフリカ、チリが続きます)。

なぜインドでは売れないのか?

インドで生産されながら、インドで売れない理由はいくつか考えられます。

MULTI SUZUKI NEXAのラインナップ
MULTI SUZUKI NEXAのラインナップ(MULTI SUZUKIのサイトより)

まず価格の問題。インドは価格感度の高い市場であり、ジムニーはプレミアム価格帯に位置します。同じ予算であれば、より実用的なSUVを選ぶ消費者が多いのが実情です。

次にボディサイズ。5ドアとはいえ、インド市場では室内空間が広くファミリー向けの実用性を重視する傾向があり、オフロード特化の個性派SUVというジムニーのポジションは、なかなかマス層には響きにくいのかもしれません。

そしてブランドイメージの差。日本では「ジムニー」ブランドそのものに圧倒的なカルト的人気がありますが、インドでは必ずしもそうではないようです。

まとめ:あなたのノマドはインドからやってきた

今あなたのガレージに停まっているジムニーノマドは、インドのグルガオン工場にあるマルチ・スズキの工場で生産され、はるばる日本まで届けられたものです。

インドで生産されるジムニーノマド
インドで生産されるジムニーノマド (MULTI SUZUKI 公式サイトより)

インドでは「売れない車」扱いされながら、日本では受注停止になるほどの人気を誇る——これがジムニーノマドという車の、なんとも不思議な二面性です。

スズキにとってインドでのジムニー5ドアの生産は「輸出専用工場」として機能しており、特に日本市場からの需要が生産を支えています。当初はジムニーノマドの目標販売台数は月間1,200台でしたが、2025年7月より月間3,300台に増産できたのも納得できますね。

皆さんのノマドには、そんな国際的なストーリーが込められているんですね。


参考記事:Maruti Jimny Crosses 150,000 Sales Since Launch, 80% Comprise Exports — Autocar Professional(2026年)

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