私のFZ750は(1985年式 北米仕様:1AE)のリアサスペンションはFZ750用 OHLINS YA5077です。既に20年以上使用しております。
そろそろ、前後の足回りをリニューアルしようと考えており、リヤサスペンションはオーバーホールやリニューアルを検討しております。
FZ750純正サスペンション
FZ750 1985年式(型式:1AE)のサスペンションは国内仕様(型式:1FM)と共有部品です。
とはいえ、純正のリヤサスペーション(ヤマハ名称:リヤクツシヨンアセンブリ 品番:1AE-22210-00-6W)は既に廃盤です。

FZ750を中古で購入して1年ぐらい後に純正のサスペンションのダンパーが抜けてしまったため、新品の純正部品と交換したことがありました。
その交換した純正サスペンションも数年でダンパーが抜けたため、現在使用しているOHLINS製サスペンションに交換した経緯があります。
現在入手可能なリアサスペンション
FZ750の社外リアサスペンションの定番と言えばOHLINS YA5077でしたが既に廃盤です。
NITRONやQuantumなどのメーカーでも昔はFZ750のリアサスペンションは発売されていたような気がしていましたが、現在新品で入手可能なのはYSS製品だけのようです。
YSSとは
YSSはタイに拠点を置くサスペンションメーカーで1983年に創業しました。主にオートバイや自動車用のショックアブソーバーを製造しています。
https://www.yss.co.th/

株式会社ピーエムシーが日本での代理店契約となっております。
https://www.win-pmc.com/yss/

YSS FZ750用リアサスペンションは2種類
FZ750 1985-1986用リアサスペンションはリサーブタンク別体式のMX456-TRWとリサーブタンク無のMZ456の2種類がラインナップされています。

型番:117-4512308
商品名:MX456-TRW
リサーブタンク別体式、高速/低速の圧側減衰力2系統、伸側減衰力1系統
価格:¥143,000

型番:117-2512308
商品名:MZ456
リサーブタンク無、伸側減衰力1系統
価格:¥90,200
YSS MX456-TRW
こちらがYSS FZ750用リサーブタンク別体式リアサスペンション MX456-TRW です。中々カッコ良いデザインのパッケージです。
WeBikeで購入しましたが、注文から到着までは2か月以上かかりました。注文後にタイで生産されて日本に届くのでしょうかね。

パッケージには、以下のラベルと品質保証シールが張られております。
詳細型番は MX456-290TRWL-12-858 です。
YSS JAPAN(PMC)の品番は 117-4512308 です。
G-RACING
MX456-290TRWL-12-858
BLACK/RED/BLACK
YAM¥FZ750 ’85-86
Parts No:117-4512308
MX456-290TRWL-12-X YAMAHA
FZ750 1FN 85-86
4589641359488

YSS FZ750用 MX456-TRWの付属品
YSS FZ750用 MX456-TRWのパッケージにはサスペンション本体と付属品が入っておりました。
サスペンション本体
問合せに関するチラシ
日本語マニュアル
外国語マニュアル
アジャストバー(プリロード調整用のロッド)
六角レンチ
保証書
シール2枚
リサーブタンクステー

YSS FZ750用 MX456-TRWの外観
YSS FZ750用 MX456-TRWの外観です。
写真左側がサスペンション上部となります。サスペンション上部にリザーバータンクのホースが取り付けられています。
リザーバータンクのホース取付け向きは進行方向の後側(?)となります。ホース長はバンジョーボルトの中心で計測すると355mmと短めです。
OHLINS YA5077のリザーバータンクのホース取付け向きは右側でホース長は420mmで、リザーバータンクは右側タンデムステップ後ろ側に取り付けることができます。
YSS MX456-TRWの場合はどこにリザーバータンクを取付けることができるか悩ましいですね。

YSS FZ750用 MX456-TRWの圧側減衰調整
MX456-TRWの圧側減衰はリサーブタンクのアジャスターで調整します。
黒色アジャスターは低速の減衰力、赤色アジャスターは高速の減衰力の調整です。それぞれ30段階の調整が可能です。
と右に回し切った状態(減衰力最強)から左に回した最初のクリックをゼロ位置として、左回しに30クリックまでが調整範囲と記載されております。ということは31段階調整です。

YSS FZ750用 MX456-TRWの伸側減衰調整
MX456-TRWの圧側減衰はサスペンション本体下部の樹脂製の黒いダイヤル(黒いナットではない)で調整します。30段階の調整が可能です。
右に回し切った状態(減衰力最強)から左に回した最初のクリックをゼロ位置として、左回しに30クリックまでが調整範囲と記載されております。こちらも31段階調整です。

YSS FZ750用 MX456-TRWのスプリングとプリロード調整
YSS FZ750用 MX456-TRWのスプリングは YSS-56-180-150 です。
スプリング内径56mm、スプリングレート180N/mm、自由長150mmのようです。
YSSでは内径56mm、自由長150mmのスプリングは、スプリングレートが75N/mm~320N/mmまで用意されております。(一部スプリングレートは自由長が150mm以外となるようです)

プリロードの調整はスプリング上部のプリロードナット側面にあるウォームネジを六角レンチで緩めてロックを解除してから、付属のアジャストバーをプリロードナット側面の穴にしっかり差し込んで回します。
出荷時のプリロードは10mmでした。

YSS FZ750用 MX456-TRWの車高調整
FZ750用 MX456-TRWの車高調整はエンドアイを回転して調整します。調整範囲は最大10mmです。
エンドアイのネジ山部分の丸穴がマーカーです。サスペンションに取り付けてロックナット締めたときに丸穴がぎりぎり見える位置までが調整範囲です。(ぎりぎり見える位置が10mm)です。
手で計測したところ、エンドアイのネジ山は25mm、ロックナッツの厚みは5mm、ネジのピッチ1.0mmです。エンドアイ一回転で1mm車高が変化します。

YSS FZ750用 MX456-TRWのストローク量
FZ750用 MX456-TRWのストローク量はバンプラバーまでで約33mmでした。
以下のように付箋を使った測定ですので十分誤差はあると思います。参考程度とお考え下さい。

YSS FZ750用 MX456-TRWの数値
FZ750用 MX456-TRWの数値は以下のとおりです。
項目 | 値 | 備考 |
型番 | MX456-290TRWL-12-858 | YAMAHA FZ750 1FN 85-86 |
上部取付箇所 | EYE 12mm×46mm | |
下部取付箇所 | EYE 18mm×39mm | |
スプリング型番 | 56-180-150 | |
スプリング内径 | 56mm | |
スプリングレート | 180N/mm | |
スプリング自由長 | 150mm | |
全長 | 290mm | 調整範囲 285mm~295mm |
以下の数値は私が計測した数値です。あくまで参考程度とお考え下さい。
項目 | 値 | 備考 |
ホース長 | 355mm | 本体とタンク間のホース長、バンジョーボルトの中心で計測 |
ストローク長 | 33mm | バンプラバーまで |
出荷時プリロード | 10mm | 取付時スプリング長 140mm |
出荷時ダンパー圧側(低速) | 14ノッチ | 黒色アジャスター(LOW) |
出荷時ダンパー圧側(高速) | 15ノッチ | 赤色アジャスター(HI) |
出荷時ダンパー伸側 | 13ノッチ | 本体下部 |
YSS FZ750用 MX456-TRWの全長問題
FZ750(1985年式 国内仕様:1FM/北米仕様:1AW)の純正リアサスペンションの全長は300mmです。
FZ750用 OHLINS YA5077は、295mmと5mm短いのです。
そのため、純正リアサスペンションからOHLINSに交換した後、かなり車高が低くなり、プリロードを掛けることで誤魔化して乗ってました。
YSS FZ750用 MX456-TRWは車高調整がついているので安心していましたが、調整範囲 285mmから295mmなので伸ばしても純正リアサスペーションよりも短いことが判明しました。
ピーエムシーに問合せを行ったところ、オプションでその問題はクリアできそうです。
詳細については次の記事に記載します。