作業日:2025年1月11日
走行距離:61212.2 Mile
前回はFZ750のサグ計測を行いました。
今回はフロントフォークを取り外して、オーバーホールを行います。
フロントフォークのオーバーホールに併せて、インナーチューブの再メッキとアウターチューブの塗装も行いたいと考えておりますので、結構時間がかかると思います。
FZ750の純正センタースタンドとアストロプロダクツのジャッキも併用して車体を固定して、フロントホイールやフロントフォークを取り外しました。(FZ750のセンタースタンドは普段は取り外しています)
ミラーからぶら下がっているの青い袋は、取り外したキャリパーが入っています。袋に入れることでキャリパーを保護するとともに、ブレーキホースに負担がかからないようにしています。

こちらがフロントホイールとフロントフォークなど取り外したパーツ一式です。
折角なので、トップブリッジなども塗装しようかなと思い、併せて取り外しました。

冬場の表での作業は冷えますので、ここからは屋内で作業を行います。
インナーチューブの上部取り付けられているキャップは、車体から取り外す前に手で取り外せるくらいまで緩めてあります。

こちらがインナーチューブの内側に取り付けられたシリンダー(ヤマハのサービスマニュアル記載の名称だとシリンダコンプリート)を固定するための特殊工具です。
FZR750(1987年式 2LM)は品番 90890-01388です。刻印のとおり幅27mmです。
こちらを長いT字のハンドルに固定してシリンダを固定します。

では、左側のフロントフォークから作業を開始します。
インナーチューブの上部のキャップを取り外し、古いフォークオイルを抜き、シリンダーを特殊工具で固定してアウターチューブ下部の六角ボルトを取り外して、無事にインナーチューブ内のシリンダーを外すことができました。
作業途中の写真は省略しましたが、こんな感じです。

こちらが、フロントフォークから抜いた古いフォークオイルです。
純正フォークオイルの色は、かき氷にかけるイチゴシロップのような透き通った赤色ですので、まさに雲泥の差です。
単に色が黒っぽいだけでなく、よく見るとアルミのような金属粉が混ざっているのか少々キラキラしています。パーツを洗浄して状態を確認する必要がありそうです。

次はアウターチューブからダストシールを取り外します。

ばっちいクリップを外します。

スコンっと勢いをつけて、インナーチューブを引き抜きます。
オイルシールやスライドメタルも一緒に外れました。

どろどろの油にまみれたパーツを洗浄しました。
私のFZ750に取り付けられていた、FZR750(1987年式 2LM)のフロントホークのパーツはこちらです。

スライドメタルの内側(インナーチューブとの接触面)はコーティングに異常はなく均一に当たっているように見受けられます。

インナーチューブのメタルは、半分ぐらいコーティングが落ちていました。
この部分がアウターチューブと接触して、アウターチューブが擦れてフォークオイルの金属粉に生じたように思われます。もう少し早めにメンテナンスを行うべきでした。

続けて、右側のフロントフォークも分解します。
しかしながら、左側と同じように、シリンダーを特殊工具で固定してアウターチューブ下部の六角ボルトを回そうとしますが、全く歯が立ちません。
電動のインパクトレンチを使いましたが、緩む気配はありません。

辺りがだんだん暗くなってきました。そろそろ家族が帰ってくる時間です。
実は台所でフロントフォークの分解を行っていました。大至急片づけを行います。

このままでは、右側のフロントフォークが分解が進みません。
どうしようかな、困ったなぁ、、、
そういう時は経験豊富な刀乗りのケンコーさんに相談です!