1986年のAMAスーパーバイク選手権 デイトナ200マイルでエディ・ローソンが勝利したYAMAHA FZ750 (0U45)をご紹介します。
この年のデイトナ200マイルでは、HONDA VFR750に乗るウェイン・レイニーや SUZUKI GSX-R750に乗るケビン・シュワンツや同じくSUZUKI GSX-R750に乗る初の海外レースの辻本聡などの豪華なライバルとの闘いが語り草になっています。
この写真は、1997年9月に開催された 第4回ヤマハクラブミーティング in 袋井テストコースで撮影したものです。1997年に発売された YAMAHA FZ400(型式 4YR3)の広告に使用するためにヤマハ発動機内で作成された FZ750(0U45)のレプリカとのことです。そのため、デイトナ200仕様と異なる点がありますとヤマハ発動機の方から伺いました。
1986年 デイトナ200のエディ・ローソン用FZ750のフロントホイールは 3.5-17インチでしたが、この車体のフロントホイールはマービック製 3.5-16インチでした。キャリパーはブレンボ4ポットです。
リアホイールはマービック製 4.0-18インチです。現代から考えるとずいぶん細いリヤホイールです。スプロケはまるでOFF車のもののように肉抜きされています。この位置からでもかろうじてフレーム補強が見えます。
エディ・ローソン用と同じくハンドルはトップブリッジ上に取り付けてあります。そしてタンクの上には、”Ya’ gotta’ want it !”のレタリングがありました。
FZ750のノーマルと異なり、エディー・ローソン用は油圧クラッチではなくワイヤー式となっています。純正のマグネシュウム製のスプロケカバーにボルトオンで取り付けてあります。
また、リアサスペンションのリンクはFZ750のノーマルとは異なるリンク構造となっております。この車体のセンタースタンド取付け部分は奇麗に切り取り鉄板でフタをしてありました。
一度も火は入っていないと思われるとても奇麗な集合管です。集合方式は4-1でドレンボルト付近で1つにまとまり、リンクを避けるよう湾曲しながらステップ後方まで伸びています。
この車体のクラッチはSUGOキットのような乾式となっていますが、エディー・ローソン用は湿式のクラッチカバーです。
このイベントの際、ヤマハ発動機さまのご厚意により、袋井テストコース上まで FZ750(0U45)を移動させて写真を撮ることができました。このような素晴らしい写真を撮らせて頂き、いまでも感謝しております。
第4回ヤマハクラブミーティングでは、全体写真とともに各クラブごとに写真を撮って頂きました。FZ750オーナーズクラブの写真では私は一番左です。こちらのメンバーの方で今でもFZ750に乗られている方がいらっしゃるのは本当にうれしい限りです。
そして、1986年のAMAスーパーバイク選手権 デイトナ200のDVDがこちらです。FZ750に乗るエディ・ローソンだけでなく、HONDA VFR750に乗るウェイン・レイニー、 SUZUKI GSX-R750に乗るケビン・シュワンツ、辻本聡が出場するレースは必見です。