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FZ750 立ちごけ修理(その2)ミラーの交換(純正もCBR954RR流用も廃盤、TANAX ナポレオン カウリングミラー12へ)

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メンテナンス

作業日:2026年8月16日
走行距離:64941.2 Mile

真夏の箱根ツーリングでやらかした立ちごけ修理の続きです。

前回のリアブレーキペダル&ステッププレートに続いて、今回はミラーの交換に取り掛かります。とはいえ、これがなかなかの難物でした。純正は廃盤、代わりに付けていたホンダ純正の流用品も販売終了。40年前のバイクに乗るというのは、こういうことの積み重ねなのだと改めて思い知らされます。

FZ750のカウルマウントミラーはM6ボルト2本止め、ネジ間47mm

まずは基本のおさらいです。

FZ750のミラーは、アッパーカウルに直接マウントされるカウルマウントタイプです。固定はM6ボルト2本。私が実測したところ、2本のボルト間の距離(ネジ間)は47mmでした。

ハンドルマウントのミラーであれば「M10正ネジ」といった規格でいくらでも選択肢があります。しかしカウルマウントは車種ごとにネジ間もボルト位置もバラバラで、選択肢が一気に狭まります。ここが今回の悩みどころでした。

純正ミラーは廃盤、これまではCBR954RRのミラーを流用していました

FZ750の純正ミラーは、すでに廃盤です。

  • 1AE-26290-00 バツクミラーアセンブリ (ライト)
  • 1AE-26280-00 バツクミラーアセンブリ (レフト)

そこで私は、FZ750純正ミラーの台座にホンダ CBR954RRのミラーを組み合わせて使っていました。品番は以下のとおりです。

  • 88110-MCJ-023 ミラーASSY.R.(ライト)
  • 88120-MCJ-023 ミラーASSY.L.(レフト)

これが、なかなか良い選択でした。

CBR954RRのミラーを取り付けたFZ750
CBR954RRのミラーを取り付けたFZ750

デザイン的にもFZ750の純正より気に入っていましたし、何よりホンダ純正だけあって作りがしっかりしています。高速走行時にミラーがブレることもなく、後方視界は常にクリアでした。純正部品ならではの安心感というものがあります。

ところが、このCBR954RRのミラーも左右とも販売を終了してしまいました。

流用先として頼りにしていた部品まで廃盤になる。旧車乗りにはよくある話ですが、実際に自分の身に降りかかると、なかなかこたえます。

代替候補を3つ検討しました

FZ750のカウルにボルトオンで付きそうなミラーを、あらためて探してみました。

候補1:マジカルレーシング カーボンミラー

真っ先に思い浮かぶのがこれです。カウルマウント用のバリエーションが豊富で、質感も文句なし。ただし左右セットで4万円以上します。

正直、今回はてが出ません。ミラー1組にこの金額を出すなら、他に回したい整備がいくつもあります。

※上記の商品の取り付けピッチはFZ750とは異なります。

候補2:EMGO 補修用ミラー

FZ750専用の補修用ミラーとして、アメリカのEMGO(エムゴ)から補修用ミラーが発売されています。

「85年-88年 FZ750」と明記されているのですから、本来なら第一候補です。ところがレビューを読んでいくと、取り付けはできるものの鏡の部分が歪んでいるという声が複数ありました。

ミラーは後方確認という安全に直結する部品です。像が歪んでいては本末転倒ですから、これは敬遠しました。

候補3:TANAX ナポレオン カウリングミラー12(NC-002)

色々と探した結果たどり着いたのが、タナックスのナポレオン カウリングミラー12(品番:NC-002)です。

主な仕様は次のとおりです。

項目内容
品番NC-002
名称ナポレオン カウリングミラー12(ショートステータイプ)
価格11,770円(本体価格10,700円)※1本入り
色・材質ブラック/スチール+アルミダイキャスト(ステンレスボルト使用)
鏡面レイセーブ鏡(防眩)、曲率R1000のワイド鏡面
ネジ径カウリング専用(M6)
付属ボルトM6×40/30/20/15mm 各2本
その他スペーサー×1、パッキン×2、M6ワッシャー×2、M6ナット×2

TANAX ナポレオン カウリングミラー12を選んだ理由

私がこのミラーを選んだ理由は、3つあります。

ポイント1:ミラーは「きちんと見えてこそ」

当たり前の話ですが、ミラーは後方がきちんと見えなければ意味がありません。

安価な社外品、特に出所のはっきりしない海外製のミラーは、走り出すとブレてまともに後方が見えないものが少なくありません。エンジンの振動と走行風のなかで像が安定して初めて、ミラーとして役に立ちます。

タナックスのナポレオンミラーは、この点で信頼できます。私がFZ750をアップハンで乗っていた際にナポレオンミラーを使っていましたので、質感もメーカー純正品と同等かそれ以上と思っています。

そして保安基準への適合が明記されていること。全年式の車両で鏡面積・衝撃緩衝ともに適合しているとメーカーが謳っています。ユーザー車検を自分で通している身としては、ここが担保されているかどうかは非常に大きい。バックミラーは検査項目のひとつですから、「検査場で指摘されるかもしれない」という不安を抱えたまま走るのは避けたいところです。

ポイント2:衝撃緩和機構(ショックスルージョイント)

これはFZ750の純正ミラーにはなかった安心感です。

歩行者や障害物に接触した際、ステーの付け根が「しなやかに逃げて」衝撃を緩和する構造になっています。硬いまま突っ張って相手にダメージを与えるのでもなく、かといって走行中にふらつくのでもない。

駐輪場での取り回しや狭い場所での押し歩きなど、ミラーが何かに当たる場面は日常的にあります。そのとき、いきなり台座ごと持っていかれるのではなく、ジョイントで吸収してくれる。これは40年前の設計にはない、現代の部品ならではの美点だと思いました。

ポイント3:左右共通・1個売り

地味に見えて、実はこれがいちばんありがたいポイントかもしれません。

まず、注文時に左右を間違えません。 旧車の部品を通販で探していると、「右だと思って買ったら左だった」という悲しい事故が起こりがちです。品番の末尾が1文字違うだけ、といったケースも珍しくありません。左右共通なら、そもそも間違えようがありません。

そして、片側だけ壊しても1個から調達できます。 今回の私のように立ちごけで片側だけを損傷することは、実際よくある話です。そのたびに左右セットで買い直していては、費用がかさんで仕方がありません。1個単位で買えるというのは、長く乗り続けるうえで効いてくる要素です。

もっとも、これは裏を返せば「左右そろえるには2本必要」ということでもあります。定価だと2本で23,540円。マジカルレーシングよりは安いとはいえ、決して安価な買い物ではありません。今回私は左右そろえたかったので、2箱購入しました。

正直なところ、ひとつだけ

ここまで褒めておいて何ですが、ひとつだけ好みの分かれる点があります。

防眩鏡「RAYSAVE」の色味です。

防眩鏡は以前にも使ったことがあるのですが、あの紫がかった鏡の色が、私の好みからは少し外れます。まぶしい光をカットしてくれる機能そのものはありがたい。ただ、見た目の話として、素直なシルバー鏡のほうが好きなのです。

TANAX ナポレオン カウリングミラー12 開封!

箱を開けると、中身はこのとおりです。

ミラー本体、台座、パッキン、スペーサー、そして4種類の長さのボルト。取扱説明書も付いています。ボルトがすべてブラックで統一されているのは、地味ですが嬉しい配慮です。

TAXAN NAPOLEON カウリングミラー12のパッケージと本体、付属品
TAXAN NAPOLEON カウリングミラー12のパッケージと本体、付属品

台座を比較する。ネジ間47mmは問題なし

ここが今回いちばん気になっていたところです。

左から、カウリングミラー12の台座FZ750の純正台座FZ750のカウル側のネジ受けを並べてみました。

見ていただくとわかるとおり、カウリングミラー12の台座は上下の穴が長穴になっています。この長穴のおかげで、ネジ間の寸法にある程度の融通が利く構造です。

FZ750のネジ間47mmは、この長穴の範囲に問題なく収まりそうです。カウル側は一切加工せず、そのままボルトオンでいけます。

左から、カウリングミラー12の台座、FZ750の純正台座、FZ750のカウル側のネジ受け
左から、カウリングミラー12の台座、FZ750の純正台座、FZ750のカウル側のネジ受け

取り付け

まずは台座をカウルに取り付けます。
カウル側のネジ受けに、付属ボルトで台座を固定するだけです。狙いどおり、無加工で収まりました。

TAXAN NAPOLEON カウリングミラー12の台座を取り付けたFZ750
TAXAN NAPOLEON カウリングミラー12の台座を取り付けたFZ750

続いてミラーのステー部分を台座に取り付けます。

ステーには「NAPOLEON ADVANCED MIRROR TECHNOLOGY」の刻印。肉抜きの入ったステーの形状が、なかなか精悍です。

TAXAN NAPOLEON カウリングミラー12を取り付けたFZ750
TAXAN NAPOLEON カウリングミラー12を取り付けたFZ750

稼働範囲が広く、上下・前後にかなり自由に調整できます。 ダブルボールジョイントの恩恵で、体格や車体に合わせた追い込みがしやすい構造でした。

カウリングミラー12のステーを立てた状態
カウリングミラー12のステーを立てた状態
カウリングミラー12のステーを寝かした状態
カウリングミラー12のステーを寝かした状態
カウリングミラー12のステーを後ろにした状態
カウリングミラー12のステーを後ろにした状態
カウリングミラー12のステーを前にした状態
カウリングミラー12のステーを前にした状態

六角レンチのサイズは3種類

このミラーは、固定も調整もすべて六角レンチで行います。使うサイズが3種類あるので、まとめておきます。

箇所六角レンチ
台座のネジ4mm
台座とアームを結合するネジ6mm
ミラーの角度調整部分2.5mm

出先で微調整する可能性を考えると、この3サイズは車載工具に入れておきたいところです。私はFZR750(2LM)の純正車載工具袋を流用していますので、そこに追加しておきます。

城南島までお散歩しながら、ミラー位置を調整

取り付けが済んだら、あとは実走で詰めていきます。城南島まで軽く走りながら、ミラー位置を何度か変えてみました。

城南島でカウリングミラー12の位置を調整、背後には飛行機が見える
城南島でカウリングミラー12の位置を調整、背後には飛行機が見える

まとめ

40年前のバイクに乗り続けるということは、廃盤との戦いでもあります。

純正が廃盤になり、流用していたホンダ純正まで廃盤になり、それでも走らせ続けるために選択肢を探す。今回はその一例として記録に残しておきます。

FZ750のカウルマウントミラーはM6ボルト2本、ネジ間47mm。TANAX ナポレオン カウリングミラー12(NC-002)は、カウル無加工・ボルトオンで取り付けできました。同じように困っている方の参考になれば幸いです。

さて、立ちごけの被害はまだ残っています。次はクラッチカバーのオイルにじみの対処です。

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