作業日:2025年10月4日(土)
走行距離:62598.3 Mile
FZ750のスタータースイッチ修理中に、Amazonから荷物が到着しました。
2025年10月18日に、スポーツランドSUGOで開催される 「My Yamaha Motorcycle Day 2025」 に向けて、長距離ツーリングに備えられるように、アクセルワイヤー(スロットルケーブル)と燃料ホース類を新品パーツに交換します。
FZ750 生誕40周年ミーティングのようなトラブルないことを祈りつつ作業を行います。
アクセルワイヤーの加工と交換
私のFZ750のアクセルワイヤーについて(どうでも良い話)
私のFZ750は、1994年(平成6年)に1回目の構造変更を行い、1987年式 FZR750(型式:2LM)のエンジンに載せ替えるとともにキャブレター、スロットル、アクセルワイヤーを流用しました。
FZR750(2LM)のアクセルワイヤーはFZ750と同じく、引き側の一本だけです。

1999年(平成11年)3月に2回目の構造変更を行い、1987年式 FZR1000(型式:2GH)のエンジンに載せ替えました。
その際にFZR1000のキャブレターに交換しましたが、スロットルやアクセルワイヤーはFZR750の物しかなかったので、FZR1000のキャブレターのワイヤー固定金具(ピンク)を取り外して、FZR750のワイヤー固定金具(緑)を取付けました。
そのため、現在もFZR750のアクセルワイヤー(引き側の一本)なのです。

FZR750とFZR1000のアクセルワイヤー比較
現在使用しているFZR750(2LM)のアクセルワイヤー(品番:2NK-26311-00)は既に販売終了です。
このワイヤーは、1994年(平成6年)に1回目の構造変更の時にFZR750から移植したワイヤーです。定期的に注油はしているとはいえ、30年以上使用していますので、トラブルの原因になりかねません。
FZR1000(2GH)のアクセルワイヤーの新品在庫があるので、なんとかFZ750に取付けたいと思います。
スロットル側のタイコサイズは両者ともφ6x4mm、アウターの金具はほぼ同一です。
FZR750のアウターの長さ(金具含む)は約630mmでした。FZR1000の方が若干長かったです。

キャブレター側のタイコサイズは両者ともφ6x10mm、アウターの金具は両者異なります。
インナーワイヤーの長さはFZR750が約13cm、FZR1000が約16cmなので、FZR1000のインナーワイヤーを3cmぐらい詰めると丁度良さそうですね。

今回使用する部材と道具
インナーワイヤーの長さを調整を行うため、キャブレター側の既存のタイコを切り落として、こちらのタイコを取付けます。タイコのサイズはφ6x7mm、イモネジで固定するタイプです。
アクティブのタイコをイモネジで固定した後、ワイヤーとタイコをはんだで固定します。ステンレスのワイヤーのはんだ付けには、ステンレス用のはんだとフラックスが必須です。
ステンレスのはんだ付けには、電子工作用のはんだこてよりも消費電力の高いはんだこてが必要です。白光のダイヤル式温度制御はんだこて(50W)であれば、タイコのステンレスはんだ付けにも対応可能です。
ワイヤーへのオイル注入は定番のワイヤーインジェクターを使用します。
アクセルワイヤーの加工
FZR1000のアクセルワイヤーのインナーワイヤーの長さをアクティブ(ACTIVE)のスロットルワイヤー用 タイコ&ヘキサを用いて調整します。
こちらの製品のタイコのサイズはφ6x7mm、イモネジで固定するタイプです。
メーカーのサイトにも記載がありますがこちらの製品はネジロック剤またはハンダ等を使用して緩み防止措置が必要です。

インナーワイヤーのキャブレター側の既存のタイコを切り落として、アクティブのタイコを仮止めします。

タイコの位置が決まったら、ワイヤーを切断します。
この時点では、ワイヤーが抜けにくくなるように、ワイヤー先端は少し広がるような形状でタイコよりも少し出ている状態としておきます。タイコより出ている部分は、はんだづけ後に整えます。

太洋電機産業(goot)のステンレス用はんだの融点は183~184℃ですが、十分に母材の加熱も必要なので、一般的には300℃以上の加熱が推奨されます。
ダイヤル式温度制御はんだこてのダイヤルを320℃に設定して、はんだ付けを行います。

真鍮のタイコとワイヤーにもフラックスをよく馴染ませてから、イモネジの反対側にはんだ付けを行いました。真鍮のタイコの中にしっかりはんだが入り、ワイヤー側にも少しはんだが浸みています。
写真では見えませんが、ワイヤーの切断した側にもはんだは浸みています。こちらはグラインダーで形状を整えました。

車体に取付ける前に、ワイヤインジェクターで注油します。
ワイヤーグリスなどの製品もありますが、私はもっぱらチェーンルブを使っています。

アクセルワイヤーの取付け
アクセルワイヤーの取付け作業は割愛させて頂きました。アクセルワイヤーの取付け完了です。

アクセルワイヤーのキャブ側は形状が異なるので、抜け止めにワイヤリングしました。

燃料ホース、ガソリンフィルター、ジョイントの交換
燃料ホース(フューエルホース)もいつ交換したのか定かではありませんが、2013年の燃料ポンプ交換の際にホースなどの交換を行ってないので、12年以上使用していることは間違いありません。
トラブルを未然に防ぐため、燃料ホースやガソリンフィルター、ホースジョイントなどのパーツを交換します。
今回使用する部材
FZ750純正の場合、ガソリンタンクから燃料ポンプまでは非耐圧ガソリンホース、燃料ポンプからキャブレターまでは布巻の耐圧ホースです。ホース内径は8mmです。
今回は両方とも同一のホースにするため、横浜ゴムのフューエルホース(最高使用圧力0.2MPa、内径7.5mm)を購入しました。
余裕をみて2m調達しましたが、使用したのは1m5cmでした。
キジマ製ガソリンフィルターです。FZ750の純正フィルターとは若干太さが異なるので、純正取付け金具では固定できません。そのくらいは許容範囲ですね。
Amazonのレビューで大型バイクではガソリン流量が不足するとのコメントがありますが、FZR1000(2GH)のエンジンで高速道路を走行しても、ガソリン流量の不足は感じませんでした。
ガソリンタンクを取り外す際、タンク下の燃料コックを回すのが面倒なので、CPC製ホースジョイント(ホース内径8mm用)を長年愛用しております。キジマのホースジョイントはCPC製品です。
Oリング2本付ですが、取り外す度にOリングが切れます。
2025年10月22日補足
以前のCPC製ホースジョイントに付属していたOリングは非常に長持ちしたのですが、最近の付属Oリングは取り外す度に切れます。
そのため、耐ガソリン性のあるフッ素ゴム製のOリングを調達しました。中華製の安価なOリングも沢山ありますが、ここは確実なESCOを調達しました。
キジマ製の燃料ホース抜け止めバンドです。燃料コックや燃料フィルターには15mm対応はちょど良かったのですが、燃料ポンプ部分には15mmは大きすぎました。15mmを2パック購入しましたが、1パックはもう少し小さいサイズのほうが良かったです。
燃料ホース、ガソリンフィルター、ジョイントの交換作業
燃料ホース、ガソリンフィルター、ジョイントを取付けて参ります。

キジマ製ガソリンフィルター(105-218)は、ホース内径6mm/8mm兼用です。8mmのホースで使用する際は、6mm部分を切り落とします。

古いホースを参考に、新しいホースを適切な長さにカットして、ガソリンフィルター、ホースジョイント、抜け止めバンドを準備します。
新旧並べると、燃料フィルターやホースジョイントが相当変色してますね。トラブルには至ってませんが、もう少し早く交換しても良かったかなと思いました。

新しい燃料ホース類を取付けました。燃料ポンプ部分には15mmの抜け止めバンドは大きすぎたので、ワイヤーで固定しました。
またガソリンフィルターは、FZ750純正取付け金具では少し緩くて固定ができなかったので、タイラップで固定しています。

作業を終えてから、近所を試走行しました。
今日の作業はここまで終了です。