サスペンションメンテナンス(その13:FZ750のリアサス交換)

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メンテナンス


作業日:2025年4月8日
走行距離:61299.6 Mile

YSS FZ750(1985年式1AE/1FM)用リアサス MX456-TRW(MX456-290TRWL-12-858)は15mmの延長エンドアイを用いることで全長300mm~310mmに調整ができるようになりました。

これまで使用してきたOHLINS FZ750(1985年式1AE/1FM)用リアサス YA5077を取外し、YSS MX456-TRWを取付けます。

今回はFZ750のオリジナルのリア周りの車高を目指します。純正リアサスの全長に、FZ750純正リアタイヤ(130/80-18インチ)と現在のリアタイヤ(160/60-18インチ)のタイヤ外径の変更分も加味してリアサス全長を調整します。

リアサス取外し前の測定

FZ750 1985年式(1FM/1AE)用のOHLINS YA5077の全長は純正300mmよりも5mm短い295mmです。OHLINSのリアサスを取り外す前にリアサスの以下の距離を計測します。

リア側のサグ出しの際に使用した、ピボットシャフトとリアアクスルの距離(青い線:535mm)と等しい距離のサイドカウル間(青い線:535mm)の間の距離(赤い矢印)を測定します。

FZ750のサグ測定位置
FZ750のサグ測定位置

メジャーでの計測ですので誤差があるので、あくまで参考値です。
OHLINSリアサス 全長295mmに対して、赤矢印間の距離は350mmです。

OHLINSリアサス 全長295mmに対して赤矢印間は350mm
OHLINSリアサス 全長295mmに対して赤矢印間は350mm

メジャーのメモリは350mmです。

メジャーのメモリは350mm
メジャーのメモリは350mm

OHLINSリアサスの取外し

リアサス交換する際は、普段は取り外している純正センタースタンドを使用して作業を行います。

私のFZ750はFZR750(1987年式 2LM)のリアホイールですが、スイングアームやリンクなどはFZ750(1985年式 北米仕様:1AE)の純正です。

スイングアーム下側にあるリアサスを固定しているシャフトを外します。

このシャフトは2本のボルトを緩めてから軸用スナップリングをスナップリングプライヤーで取り外します。

リアサスを固定しているシャフトの軸用スナップリング取外し
リアサスを固定しているシャフトの軸用スナップリング取外し

リアサスの上側の固定ボルトも外して、リアサスを取り外します。

途中写真を撮る余裕がありませんでしたが、無事にOHLINSリアサスを取外しました。

OHLINS FZ750(1985年式1AE/1FM)用リアサス YA5077は全長295mmでした。

OHLINS FZ750(1985年式1AE/1FM)用リアサス YA5077の全長を計測
OHLINS FZ750(1985年式1AE/1FM)用リアサス YA5077の全長を計測

メジャーのメモリは295mmです。

OHLINS FZ750(1985年式1AE/1FM)用リアサス YA5077の全長295mm
OHLINS FZ750(1985年式1AE/1FM)用リアサス YA5077の全長295mm

YSSリアサスの取付け

FZ750の新旧のリアサスです。

上段:OHLINS FZ750(1985年 1AE/1FM)用リアサス YA5077
下段:YSS FZ750(1985年 1AE/1FM)用リアサスMX456-TRW(MX456-290TRWL-12-858)

上段:OHLINS FZ750(1985年 1AE/1FM)用リアサス YA5077
下段:YSS FZ750(1985年 1AE/1FM)用リアサスMX456-TRW(MX456-290TRWL-12-858)
上段:OHLINS FZ750(1985年 1AE/1FM)用リアサス YA5077
下段:YSS FZ750(1985年 1AE/1FM)用リアサスMX456-TRW(MX456-290TRWL-12-858)

まずはリアサスの全長300mmとします。

リンクのベアリングは幸いにも問題ありませんでしたので、古いグリスを落とした後にしっかりとグリスを塗っておきます。

シールはカチカチに硬化していましたので新品と交換です。

こちらの写真はグリスが良く見えるようにと意識しすぎてグリスを付け過ぎてしまいました。

リアサスのリンクにはしっかりグリスを塗って組み付ける
リアサスのリンクにはしっかりグリスを塗って組み付ける

リアサスの全長300mmのリアアクスルとカウル間の距離(赤い矢印)を測定します。

リアサス全長300mmでリアアクスルとカウル間の距離(赤い矢印)は365mm
リアサス全長300mmでリアアクスルとカウル間の距離(赤い矢印)は365mm

リアサスの全長300mmのリアアクスルとカウル間の距離(赤い矢印)は365mmでした。

リアサス5mmに対して赤矢印は15mm伸びました。およそのリンク比は1:3ぐらいですね。

リアサス全長300mmでリアアクスルとカウル間の距離(赤い矢印)は365mm
リアサス全長300mmでリアアクスルとカウル間の距離(赤い矢印)は365mm

ブリジストン製タイヤのタイヤ外径は以下の数値です。
BATTLAX BT46 130/80-18:タイヤ外径 665mm
BATTLAX T32 160/60ZR18:タイヤ外径 648mm

130/80-18と160/60-18のタイヤ外径の差 665mm-648mm=17mm、車高8.5mmダウンです。

リアアクスルとカウル間の距離(赤い矢印)は+10mmとなる375mmぐらいになるよう調整します。
リアサス全長は303mmの場合は380mmぐらいだったので、全長は302mmとしました。

リアサス全長は302mmに調整
リアサス全長は302mmに調整

リアサスの全長302mmのリアアクスルとカウル間の距離(赤い矢印)は375mmでした。

一旦はこれで試走してみようと思います。

リアサス全長302mmでリアアクスルとカウル間の距離(赤い矢印)は375mm
リアサス全長302mmでリアアクスルとカウル間の距離(赤い矢印)は375mm

YSS MX456-TRWの別体タンク位置検討

YSS FZ750(1985年式1AE/1FM)用リアサス MX456-TRW(MX456-290TRWL-12-858)のマニュアルには、ダンパーやプリロードの調整方法などは記載されていますが、取り付け方に関する説明はありません。

MX456-TRWの別体タンクまでのホース長は355mmとOHLINSのホース長420mmよりも短いので、MX456-TRWのホース取付け部分は車体後側に向けるしか選択肢はなさそうです。

別体タンクは車体左側のリアステーに仮止めしてみました。YSSリアサスに付属するタンクステーは、タンクの大きさとはちょうどよいですが、車体側の穴が大きいのでゴムを巻いてみました。

FZ750にYSS MX456-TRWの別体タンクを仮止め
FZ750にYSS MX456-TRWの別体タンクを仮止め

別体タンクはホースの力で内側に向こうとしますが、この位置だとリアタイヤと干渉しそうです。

FZ750ではYSS MX456-TRWの別体タンクは内側を向くとリアタイヤと干渉する
FZ750ではYSS MX456-TRWの別体タンクは内側を向くとリアタイヤと干渉する

別体タンクを外側になるように固定してみました。

これだけ外側を向ければ、リアタイヤとの干渉は防げそうです。

FZ750ではYSS MX456-TRWの別体タンクは外側を向くように調整
FZ750ではYSS MX456-TRWの別体タンクは外側を向くように調整

このFZ750のリアホイールはFZR750(1987年式 2LM)なのでタイヤサイズは160/60-18インチです。

実際に試走してみましたが、この位置ならば別体タンクとリアタイヤの干渉はありませんでした。

これで取付作業は一旦完了です。

FZ750のYSS MX456-TRWの別体タンクはこの位置に決定
FZ750のYSS MX456-TRWの別体タンクはこの位置に決定

YSS MX456-TRW 試走行

本日はお昼から雨予報でしたので、雨が降る前に軽く試走に出かけました。一般道では特に問題は無かったので、第三京浜まで足を延ばしたら雨に降られてしまいました。

リアアクスルとカウル間の距離は350mmから375mmとなり25mm伸びました。写真で見ても少しリアが上がった感じがします。

FZ750+YSS MX456-TRW@第三京浜都築PA(上り)
FZ750+YSS MX456-TRW@第三京浜都築PA(上り)

試走でもリアサスの取り付けに関する問題はありませんでした。スタバで安堵感に浸っております。

リアが上がってますので、ハンドリングはかなり軽快になりました。ダンパーとプリロードは標準状態のままですが、街を走る分にはこのセッティングでも問題なさそうです。

FZ750用 YSS MX456(MX456-290TRWL-12-858)の標準セッティングはこちら
https://fz750.jp/20250330-yss-mx456/

スタバでFZ750を眺めつつ安堵感に浸る
スタバでFZ750を眺めつつ安堵感に浸る

第三京浜都築PA(上り)のスタバでのんびりしていたら雨が上がったので、再度第三京浜を南下して江の島まで参りました。

FZ750+YSS MX456-TRW@江の島
FZ750+YSS MX456-TRW@江の島

ダンパーなどの細かい調整は都度行って参りたいと思います。

1月から始めた前後サスペンションのメンテナンスはここで一旦終了といたします。

2025年 FZ750のサスペンションメンテナンスの全容はこちらをご覧ください。

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